Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


刺客 2005年8月23日 17:08

 こんにちは、インターネットが2輪業界に向けて放った刺客こと、アーブ山口です。もちろんターゲットは、オートバイメーカーと蜜月関係にある、国内2輪専門誌だ。

 さてさて、メーカーと国内2輪専門誌は大切なパートナー同士だが、これは我が国の政治の世界の縮図のようにも感じてしまう。なので、今日は本家の蜜月関係について語ってみよう。

 ところで、最近では、テレビをつけると、ジャーナリストや評論家の方達が、司会者と共に選挙について侃々諤々(かんかんがくがく)とやっている。
 彼らを傍観していると、政治家先生達とマスコミの人達は、自分達が“食っていく為”に、“共犯関係”にあるように感じてしまう。まるでメーカーと国内2輪専門誌の関係とクリソツ(そっくり)だ。

 引き続きテレビを観てみよう。自民党は、改革がやりたいと言っている。野党は、改革の中身が問題だと言っている。つまり、与党も野党も、改革したいという部分では同じ種類の人間な訳だが、いわゆる抵抗勢力という、あまりありがたくない呼ばれ方をされた人達は、これに対してあまりハッキリとモノを言わないようだ。
 では、もっとハッキリ、「今までと同じことをやろう」と言ったらどうなるのだろうか?
 仮に、「今までと同じことをやろう」という政治家が国民に支持されて、総理大臣になったとしよう。しかし、この「今までと同じで何の変化もなし」という事態に、マスコミは耐えられるだろうか? 政府が今までと同じことを坦々とやり、ある意味、最も“お役所”らしく、何の変化もなかったら、新聞の売上は激減し、テレビのニュース番組は成り立たなくなるか、ニュース番組なのにニュースがない時に最も視聴率が高い、“ラーメン特集”が繰り返されることだろう。

 つまり、マスコミは変化を促進する政党をひいきしがちである。常に変化を叫ぶ政治家がマスコミに好かれるのは、その政治家が貧乏人に優しいからではなく、単にニュースになる、つまり、マスコミにとってメシのタネになるからである。
 しかし、保守的な政治家にも重要な役割が残されている。そう、ドラマには、正義と悪の両方が揃っているほうが、視聴者をより惹きつけられるのである。そうした意味においては、抵抗勢力の存在もマスコミに歓迎されている。更に言えば、中には涙を流したりする演技者もいるので、“絵的”にも最高のネタになる。

 とにもかくにも、改革派であれ、抵抗勢力であれ、国民を悩ますほど色々と騒ぎ立てる政治家先生達は、マスコミにとって最高のパートナーである。
 しかし、永田町に集まった元生徒会長の人々は、ほとんどの政府機能は、全くメディアの表舞台に出てこない官僚の手中にあることを知っている。
 こうした人達の行動を暴くのがマスコミの仕事だと良識のある人間は思うのだが、マスコミはそれをやらない。
 なぜならば、官僚の不正を暴くには、紙面や放送時間が足らず、秒単位で行動することを好むマスコミには、ほとんどそれは不可能な挑戦なのである。

 仮に、政治家先生達のことを、見境の無い客観報道の被害者だとすれば、官僚の人達は、まるでマスコミをうまく眠らせることが出来る催眠術師のようだ。
 しかしこれは、マスコミが無能ということではなく、根底には、政治家先生達の、注目され、賞賛されたいという人間的な欲求が原因にあるようだ。下世話に話せば、政治家先生達はニュースなしでは生きていけず、面白いことに、このことは我が国に限った話ではなく、例えば、おオフランス、イタリア、スウェーデン、ノルウェーなどの国では、マスコミに対して、政治家先生達は補助金まで出しているのである。つまり、世界中どこでも、政治家先生達とマスコミはパートナーなのだ。

 つまり、政治家先生達がマスコミに登場すればするほど、政治家先生達にも、マスコミにも金が転がり込むという構図になっていて、我々視聴者は、間接的にそのお金を支払っている訳である。
 えっ? 何々? テレビを観るのはタダじゃーないのかって? いやいや、テレビは有料なのだよ。つまりは、テレビは消費税システムと似ていて、我々はテレビにCMを流している企業から商品を買っている訳だが、それらの企業は、自社の商品に広告代金を上乗せして販売しているので、商品を買うことで、我々はテレビの視聴料を間接的に支払っていることになるのだよ。更に言えば、政治家先生達に対して、大企業は献金しているので、我々消費者は、商品を買うことで、間接的に政治家を支援している訳なのだ。

 話を戻して、このように、政治家先生達とマスコミが騒ぐことで我々が彼らに間接的に支払っているお金の額は…、おおっ! もしかしたら、年金や税金よりもたけーんじゃねーのか?
 という訳で、もしあなたが、上記の私の日記を読んで、選挙運動の質の低さと、その中身の空虚さに憤りも感じていたのならば、あなたはテレビを消そうと思うかもしれない。
 たしかにそれも賢明な行動だと思うが、大切なポイントとしては、政治家先生達とマスコミは、増税や年金の支払いなど、そうしたことに関しては、国民がお先真っ暗だと信じるに至るまで、実にクドクドとしつこく騒ぎ立てるが、自分達の収入源に関しては、絶対に否定的なことは言わないばかりか、視聴者にそんな話を仕向けようとは夢にも思わない。いや、もっと言えば、実際に政治の世界やマスコミの世界で働いている当の本人ですら、自分達は国民から金をまきあげているなどとは微塵も考えていない。
 つまり、こうした人間社会の構造的欠陥に対して、誰も何も言わないので、我々は益々政治はエンターテーメントの一種だと思い込み、選挙は、“自分の権利を他人に譲る為の儀式”から、“お茶の間の茶番劇”にまでその地位が失墜するのである。これが地球を支配したといきまく生物の実態である。

 さてさて、ここまで話せば、次に私が何を言いたいのかが皆さんにも分るだろう。そう、次に出てくる話題は、2輪業界の話だというあなたの予想は正解である。つまり、我が国の2輪業界における、メーカーと国内2輪専門誌の関係は、我が国の政治家先生達とマスコミの関係の縮図である。

 国内2輪専門誌は、自分達が食っていく為に、「今までと同じことをやろう」というメーカーは好まない。つまり、ネタが欲しいが為に、常にメーカーに対しては変化を求めるのである。そしてまた、メーカー自身も、まるで涙を流して自己陶酔する政治家先生達のように、新しいオートバイを開発して販売することに酔いしれているようだ。
 センターアップマフラー、バックトルクリミッター、ユニットプロリンクサス、ラジアルマウントのキャリパー、こうした売り文句は、まるで政党が用意するマニフェストと同じである。消費者は、こうした項目に注意が集中し、自分達がオートバイを買う時には、広告費が上乗せされているという事実を忘却する。

 しかし、このメーカーと国内2輪専門誌の蜜月関係に変化を起こしたのは、もちろんインターネットの存在である。つまり、すでに消費者は国内2輪専門誌を買わなくなり、メーカーも広告効果がないことの直接的な被害者になってきているのである。しかし、効果がない広告の代金はいつまでも上乗せしてオートバイを販売しているので、こうした間接費用に対して消費者が意識するしないに関わらず、オートバイの新車は売れなくなってきている。メーカーの急務は、雑誌に対する広告費の思い切った削減である。そして次に、メーカーは今まで上乗せしていた広告費の分を差し引き、車体価格の思い切った引き下げを行うべきである。そうすれば、新車の販売台数も伸びることだろう。つまり、国内2輪専門誌には死んでもらうのである。
 えっ? 何々? 雑誌がなくなったら、どうやってヒマを潰せばいいんだって? もちろん、私やキタリンやCattyさんの日記をタダで読んでいればいいだろう。心配しなくても、キタリンやCattyさんのサーキット走行に関する費用は、CBR1000RRやYZF-R6の車体価格に上乗せされることはない。

 そう、私は、自分が失業する為に絶対にライターの方達が言わないことを平気で言うことができる、真の消費者の味方を目指しているのである。

 どうだっ! 私に対して尊大な態度を取った国内2輪専門誌のライターども! ザマー見ろっ! 今度会う時には、ちゃんと名刺くらい出せバーカ!

 おっと、これはこれは、かの有名な女性ライターの小林ゆきさん、いつも当サイトをブログにてリンクして頂き、誠にありがとうございます。m(_ _)m

http://yukky.txt-nifty.com/bikeblog/2004/07/post_7.html

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