Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


素晴らしいかなGP-MONO 2005年2月21日 22:46

 「ランニングコストを抑えた入門クラス、GP-MONO」

 まるで、“ジャンボサイズの小エビ”と言った響きがする逆説的比喩である。いやもしかしたら、逆説的比喩ではなく、何かの冗談なのかもしれない。
 『サイクルサウンズ』誌による各コンストラクターのGP-MONOに対するコメントは面白かった。ほとんど全てのコンストラクターが、「ノーコメント」だったのである。
 つまり、GP-MONOを非難すれば、我が国のモーターサイクルスポーツの未来に対する悲観論者のレッテルをはられ、楽観的な意見はお世辞にも用意出来ないという歯がゆいジレンマに対するギリギリの回答、それが「ノーコメント」だったという訳だ。
 しかし、もしあなたがサーキットのパドックに訪れれば、GP-MONOなど、タテマエと現実が乖離した、どうしょうもないクラスだということを簡単に理解することが出来るだろう。
 そう、クロウト筋は、誰もこのクラスが安いコストで出来る入門クラスだなどとは考えていない。
 しかし、数少ない、このクラスの一生懸命な参加者に配慮して、公の場ではダンマリを決め込んでいるのである。それは、よく言えば日本人的美徳、悪く言えば“世渡り”である。

 皆さん御存知のように、空前のロードレースブームにより増加した“おかみ”のライセンスホルダーから、草レースのカテゴリーに民族を移動させて、おかみに打撃を与えた立役者が、この私である。
 そして今度は、再び私はおかみに打撃を与えるべく、正攻法で勝負をいどむ。
 そう、GP-MONOに対する、イギリスのホーネットカップである。私には絶対の自信がある、クロウトも素人も、GP-MONOとホーネットカップを比較すれば、“ランニングコストを抑えた入門クラス”として、どちらが相応しいか即座に認知できるだろう。
 そしてまた、権力、経済力、名声を持つ“おかみ”は血迷い、妄想癖以外は何も持たない私は常識的だということも簡単に理解して頂けるだろう。

 既得権益を守る保守派と、堀江社長の戦い。どこかおかみと私の戦いと似ているだろう。
 どちらの戦いでどちらが勝つにせよ、私がおかみを押しのけて頂上に登った場合には、私は旗を立てて写真を撮るつもりである。

 まぁ、あまり大言壮語するのも良くないだろう。他人からは良い人に見られたいものである。私だって謙虚さで心を洗うこともあるのだ。
 しかし、そうは言っても、我が国の政治家先生達と、サーキットの“おかみ”の血迷った行動からは、誰だって将来不安をかき立てられるだろう。単に私もその1人であり、何もやらないよりかは、自分の出来る範囲で私は行動を起こしたかったのである。
 「出来ることからコツコツと」である。

 そう考えると、若い頃であれば、自分が何をしたいかが重要だったが、私もトシをとると、自分が何をしたいかという問題と共に、競争相手が何をさせてくれるかが重要なことも学んだ。
 おかみが、ライセンス、退屈、無関心、無味無臭を提供していれば、自由、楽しさ、フレンドリーを提供すれば良かった。そして今度は、おかみが、分かりにくさ、入手の困難さ、製作の複雑さを提供すれば、簡単、ラクチン、ポン! を提供すればいいだろう。
 つまり、サーキットを走らせると壊れるミッションが入った(オマケに今のところ交換不可である)、振動で足がかゆくなる、ビッグスクーターのようなムカつく排気音の、サーキットでは大したパワーには感じられない4サイクル単気筒車ではなく(エンジンマウントのことを考えるだけで目まいがしそうだ)、教習車よりも乗りやすいのに、そこそこパワーがあって、なかなか壊れないエンジンを積んだ、気分の良い排気音の、そう、ホーネット600である。(笑)
 Would you like it?

★追伸
 重野さん、GP-MONOクラス参戦、陰ながら応援していますよ!




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