Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


マネーゲームを嫌悪する老害 2005年2月26日 14:48

 テレビを見たら、思わずヨダレが出る出来事に遭遇した。ニッポン放送の新株発行である。

 説明しよう。(タイムボカン風)
 フジテレビは、ライブドアの行為に対して怒ったのか、ニッポン放送に新株を発行させ、それを優先的に購入してニッポン放送を子会社化するそうである。もちろん、こんなことがまかり通れば、堀江社長の言葉を借りるまでもなく、“何でもアリ”だ。
 これが我々割安株投資家にとっては良いことなのである。もし、この子会社化が成功すれば、青い目の方達は、「経済大国とは言っても、やはりただの後進国か」と、日本の株式市場という名の欠陥住宅の裏口からいっせいに逃げ出し、日本という名のマーケット・バリュー(時価総額)は暴落することだろう。そして、いつも逃げ足の早い青い目の尻拭いをさせられる、我が国の個人投資家達は、逃げ遅れにより大損するだろう。痛手を被った個人投資家達は、マーケット(株式市場)に対して不信感を抱き、怨恨の念を持って、しばらくは株から遠のくことだろう。

 我々の出番である。

 そう、素晴らしいファンダメンタルを持った、日本という名のマーケットが、既得権益を優先する老害(言うまでもなくフジテレビである)の愚行により、その内在価値に対して過小評価された時が、割安株投資家が動き出す時なのだ。う〜ん、シナリオを想像するだけでヨダレが出てくる。

 おっとどっこいおのおのがた、だからと言って、早まってはイケね〜ぜ、シロガネーゼ。仮に本当に株価が下落し始めたからと言って、ピッチャーがまだボールを持っている時にバットを振ってしまうようなことは避けなければならない。尊敬すべきファンド・マネージャーのピーター・リンチ氏の言うように、株価が下落している最中の株を買うのは、落ちてくるナイフを素手でつかむようなものなのだ。もちろん、ナイフは床に刺さってからブラブラさせ、ピタリと揺れが止まってから、柄の部分をゆっくりつかむのである。

 えっ? 何々? 株価を利用したマネーゲームはよくないって? 誤解してほしくないね〜、既得権益をお守りの団塊の世代のおのおのがた。
 我々30代の割安株投資家は、マネーゲームなど行っている気はさらさらないのだよ。我々はあくまでも、企業が過小評価されている時に、企業を勇気づけるべく、株価を“買い支えている”だけなのだよ。“買い支える”、何度聞いても素晴らしい響きだ。つまり、我々は正義の味方であり、自分の既得権益の為であれば、我が国の信用すら落とすことにやぶさかでないオッサン経営者とは、一線を画す道徳心の厚い世代なのだよ。もちろん、この道徳心と正義感に対する御褒美は、キャピタルゲイン(値上がり益)という形でしっかり享受はするがね。しかし、それをマネーゲーム呼ばわりされたくないね〜、オッサンども達よ。
 5000万歩譲って、我々がマネーゲームだとしよう。あなた方は、テメーの既得権益ゲームを行っているんじゃないのか? そんなことに一般投資家を巻き込まないでもらいたいものだ。いや失礼、どうぞ巻き込んでもらって、我々に底値を拾わせるチャンスを作ってください。お願いします。(笑)

 まー、裁判所がまともな判断をすれば、私のシナリオも水泡に帰す訳だが、2年前に、株価低迷、イラク戦争勃発、サーズ騒ぎで人類滅亡の危機が重なった時に、旅行会社の株を私が買ったように、これを読む割安株投資家の皆さんは、老害によるファンダメンタルに対する過小評価が起こった場合には、どうか逆境に苦しむ企業の株価を“買い支えて”頂きたい。そうすれば、マーケットは充分な御褒美を将来あなたにもたらすことだろう。使い古された言葉を使わせてもらえれば、最後に正義は勝つのだ。(笑)




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