Long time no see 2005年6月15日 17:38
皆さんお待ちかね、金持ちの未亡人を口説いている詩人のように、一見すると悲観的だが、結果的にうまくやっているという、親愛なるキタリンと違い、大言壮語が特徴だが、結果的に自己退行していることが特徴の、アーブ山口のおでましである。
あぁ、先に紹介したきたりんに比べれば、私は負けがこんでいるギャンブラーのようだ…。(泪)
さて、私は2月頃(正確な日付も忘れてしまった)には、ホーネット600の専門店として、その名も『ホネス』を川崎にオープンさせたが、すぐにこの店は閉店させてしまった。つまりは、典型的な“看板倒れ”である。
理由。そう、ホーネット600は、4輪車に例えて言うならば、まるでホンダのビートのように、何をどうやっても“アンダー(ステア)な”乗り物だったのである。
これでは、フロントを軸にリアを振っていくという、『前のりティ』のスタイルとは、水と油である。
つまりは、第三者から見た場合、格好の良い飛行機を作っても、引力の法則に従わない限り、飛行機は飛び立つことが出来ないように、自分自身のスタイルに合わなければ、走りも商売もうまくいかないということのようだ。
さて、悲観的な“ものいい”はこれ位にして、自分自身を勇気付けてみよう。
そう、数百万円も数千万円もする高価なコンピューターを駆使し、オマケに人工衛星まで使って、優秀な頭脳を持った気象学者を使いながら、天気予報が3日後の天気すらまともに予測できないというのに、どうして私が自分の将来を予測できると言えよう!!
更に、バックミラーを見ながら走ってもしょうがないのだ。そして、私にとって良いニュースは、ホネスが看板倒れしたからといって、私以外の誰も損失は被っていないのである。
そう、私は販売用のホーネットは1台も仕入れてなかったので、誰にもホーネットを売っていないのだ。
つまり、自分で乗ってテストし、自分で答えを出して撤退したので、キズは浅くすんだのである。
従って、抗議の電話が私宛てにじゃんじゃん鳴ることもなかった。なぜならば、その前に注文の電話がなかったのだから。(笑)
そうは言っても、恐らく、精神分析医に診断させれば、59歳と11ヶ月の定年まであとわずかという高給取りのサラリーマンと違って、私は極端にリスクテイク指向が高い人間だと思われるので、この程度の看板倒れは慣れに慣れきっている。そしてまた、あからさまに自分の失敗をカミングアウトすることにも慣れきっている。そう、失敗は成功の保証書ではないことは自覚しつつ、昔の賢人に言わせれば、失敗は成功の母なのであり、私はゼロから始めることの興奮に対する中毒患者なのである。
スマートなやり方を身に付けること、知識や常識の洪水で感覚が麻痺してしまうこと、JR西日本に就職すること、(この鉄道会社は、私が日記を書かなかった間、生命保険付きの定期券を販売しかねない事態になったようだ)恐らくこうした行為は、人生を無味無臭なものにするには効果的だが、エキサイティングな人生からは遠のくことだろう。
エキサイティング。何とも素晴らしい言葉だ。恐らくチキン(弱腰)な『ライダースクラブ』誌の読者には理解不能な概念だろう。
しかし、私にとって最大の皮肉は、ホーネット600は、『ライダースクラブ』誌の読者にこそお薦めの、リアステア的なライディングが最も似合う良いオートバイだったことである。
逆説的に言えば、リスクテイク指向の高い人には、別のオートバイがお薦めであり、現在私はそれを模索している…。
★追伸
テレビで、PCの背景色を白くしていると、眼が悪くなると言っていた方がいたので、私もその意見に同調し、背景はグレーにしてみたので、御了承して頂きたい。
余談だが、日記を書くのがツラかった理由として、眼が疲れるということもあったのだ。 |
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