Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


孤立 2005年6月20日 15:15

 現代的な若い女性は、“ヒルズ合コン”などに精を出しているようだ。
 同様に、若い男性達にとってもまた、超高層ビルのてっぺんで人生のほとんどの時間を過ごす、“地上から離れた”男達をヒーローとしているようだ。
 このように、現代の若者が地上の引力を否定し、イカロスやピーターパンのような空飛ぶ少年を目指すのも別に構わないが、地上にへばりついているかのような私自身は、人を避け、近づく者を拒むタイプの人間で、私のような未成熟な人間は、『人との隔たりや沈黙』を食物として生きている。
 一言で言えば“孤立癖”である。

 また、現代のヒーローとは対照的に、私のような未成熟な男性の多さもまた、現代社会の特徴だが、もちろんそれは男だけの話でもない。
 そう、女性もまた、女戦士アマゾンのように、「男なんてどうでもいい」という人達が増えているようだ。
 こうして現代社会においては、男性も女性も孤立癖を持った人が増加しているように私は感じている。
 恐らくキッカケは、古き良き村社会から、敗戦をキッカケに脱皮し、アメリカから個人主義を注入されたものの、このシステムに対して無知な我々日本人は、個人主義を孤立主義に履き違えた為だろう。

 とにもかくにも、こうした不幸な経緯をたどった我々現代人の多くは、自己懐疑と他人への頑固な不信により、ますます孤立していく訳だが、インターネットの弱電を頼りに他人に対して何らかの心の解放を欲することもあるようだ。

 ようするに男であれ女であれ、我々現代人の心とは、森林の中にひっそりと存在する湖のようなものである。つまり、孤独だが神秘的でもあり、インターネットの弱電とは、この現代人の心という名の湖から流れ出した、希望という名の川なのかもしれない。
 しかし、果たしてインターネットとは、孤立した現代人にとっての救世主なのだろうか? それとも人間の孤立癖を更に助長する悪魔なのだろうか?
 答えはその中間のどこかに位置するのかもしれないが、もちろんその位置は使い手が自由に操作することも出来、SW流的に言えば、ダークサイドに落ちれば、集団自殺の道具に成り下がることもあるだろう。

 幸いにして、オートバイでサーキット走行を楽しむ人達にとっては、インターネットは比較的良い方向で利用されているようだが、せっかく『ライダースクラブ』誌が、安全にオートバイに乗って楽しむことを広めているというのに、読者に対してシートの前の方に座って、リアスライド的な走りの世界に引き込もうとする私は、自他共に認めるストレートにダークサイドな悪魔なので、皆さん気を付けるように。(笑)

 という訳で、ポジティブなことを考えてさえいれば、空から金が降ってくると考えるオメデタイ楽観主義の持ち主の方は、ブラウザを閉じて、今すぐに『ライダースクラブ』誌を買いに行くべきであり、孤立癖すらタイムアップの糧にしてしまうという優秀なライダーに近づきたいのならば、親愛なるキタリンの日記へGO!

キタリンの日記

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 私がサイトの更新を怠ったことで、訪問者の数は激減していたが、親愛なるキタリンの日記に(私が日記を再開したことを)紹介されてから、アッと言う間に訪問者数は元のレベルに戻ってしまった。キタリン、どうもありがとう! 同じ1人っ子&『前のりティ』として、陰ながらレース活動も応援しているぞ!
 ちなみに、私は先妻の子供なので、一緒に暮らしたことはないが、実の所、私にはハラ違いの弟と妹と、タネ違いの弟もいる。つまり、孤立癖を持った息子に対して、親は“おさかん”なようだ。これは山口家の皮肉でもある。(笑)




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