Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


アヘンとの戦い 2005年7月15日 19:44

 「人民にとって宗教はアヘンである」と言ったのは、たしかマルクスだったと思うが、(間違っていたら失礼)本日私は、そのことを思い知らされた。
 つまりこういうことだ。私は小学生の時に入信した、SW教という名の宗教にお布施を支払うのが、だんだんバカらしくなってきたので、もう教祖に対してお布施を支払うのはやめようと思っていたのだが、ついついこれまでの付き合いといった調子にて、再びお布施を支払うという愚行を犯してしまった。
 私の説明は回りくどいが、ようするに、私は本日エピソード3を観た。

 私は、なるべく他の信者と顔を合わさなくて良いように、朝の9時の回をセレクトし、通勤で満員の東横線で渋谷に出てから、渋谷シネタワーに行くと、予想に反してチケット売り場が混んでいたので、「なんだなんだオイ!」と思っていたら、ファーストフライデーなんだらかんだらとかで、金曜日の第1回は料金が安いようで、それ目的の人が多いことに気が付いた。私は回を1回遅らせようかとも思ったが、メンドーなので、そのまま突入すると、中は意外とガラガラで助かった。

 そして、例の♪ジャーン♪と共に始まったミサでは、エピ1の先行オールナイトを観に行った時のような拍手喝采もなく、普通の映画といった調子で見事に観客はシラけていた。
 そして観終わった後の感想としては、エピ1エピ2に引き続き、作品にフォースの御加護はなかったようで、今回もお布施をだまし取られたような気分になり、それを支払った他ならぬ私は自己嫌悪に陥ったが、話の流れがエピ4へと続く形で終わるので、これはエピ4〜エピ6を観たことがない若い世代に対して、エピ4〜エピ6のDVDの売上を上げる為に仕組んだ、長い長いルーさんの陰謀なのではないかとも深読みしたくなるような気分になった。
 しかし、無理してポジティブに考えれば、もうこれでこの宗教からは脱退できるということだけが唯一の救いだ。あとは、原作には存在する、エピ7〜エピ9をルーさんがつくると言い出さないことを願うばかりだ。

 さて、我々日本人は、戦争に巻き込まれることもなく、選挙に行かなくても、ある程度、自分の権利は守られ、オメデタイ調子で生きていて、紛争地域や貧困にあえぐ第3世界で暮らす人々に比べて、ほとんど全くストレスがないので、「人間は適度なストレスがないと、かえって弱まってしまう」という医学界からの助言に従い、映画館にワザワザ足を運ぶことで、“適度なストレス”を自分に与える必要があるのかもしれないが、そろそろ私は、オートバイにでも乗ることで、映画館のこの役割を終わらせようかとも思った。
 そう、SW教とオートバイの共通点は、両方共“アヘン”だということだ。

 さて、午前中に“適度なストレス”を自分自身に与えた私は、本屋さんに立ち寄り、更に自分にストレスを与えないように、国内2輪専門誌が置いてあるコーナーをスルーし、洋書コーナーにて、『SUPERBIKEMAGAZINE』を買った。
 ↓は、今日買った、いつもよりブ厚かった『SUPERBIKEMAGAZINE』の8月号。



 国内のライテク関連雑誌に比べ、5000倍くらいはライテク上達に役立つ素晴らしい雑誌である。中でもライテク向上に大きく貢献するコーナーは、読者の奥さんのヌードを紹介するという、『SUPERWIVES』というコーナーである。(ネット公開不可)

 話を戻して、渋谷をあとにしてから、久々に美容院に行ったが、昨日に『電車男』をテレビで観ていたので、その影響からか、「女の子にモテモテになるような髪型でヨロシク」と担当の美容師に伝えたら、「そんなことは初めて言われた」と言われた。
 ちなみに、SWを観に行ったことをこの美容師に話したら、面白かったかどうか聞かれたが、どうやらエピ4〜エピ6を観ていないビギナーのようだったので、今からSWを観に行くのは、まるで沈没する運命にあるタイタニック号の席のチケットを必死で買うようなものだと助言しておいた。

 さて、偉大な宗教家に対して、辛辣な言葉を投げつけるのはこれ位にして、自分自身の神話の作者になるべく、ビジネスの世界に話を移してみよう。
 ところで、私は友人のGSX-R1000の転売に気を良くしたので、現在借りているガレージを店舗にデッチ上げ、今後スーパースポーツ車や関連パーツなどを販売していこうと思っているが、幸いにして、私のこの構想に対して賛同してくれた方が1人いた。もちろん、その1人とは私自身だが、私のサイトにはスーパースポーツ車に乗る中年ライダーが多いようなので、出来れば読者を集めて、再びサーキットでイベントも開催しようかとも夢想しているが、私は憲法を調べたところ、幸いなことに、1度中止したイベントを再び復活させてはならないという条文は、憲法にはどこにも書かれてはいなかった。
 しかし、以前のように、ただの赤字運営のボランティアでは、そのもの自体の存続が危ぶまれるので、私は手持ちのカードを見ずにゲームに参加するようなことはせず、今後のことは慎重に考えていきたいと思う。

 しかし、これを読む読者にはリテラシー(読解力)とインテリジェンス(理解力)があり、天に向かってツバすることが趣味と言える私に対して同情する方も、少なからず存在することだろう。
 えっ? 何々? 2輪業界に舞い戻るなど、死んだ馬にムチを打つようなものだって?
 あなたの言うこともごもっともだが、エマーソンの言葉を借りれば、災いの後には幸福がめぐりくるのが人生なのだと、私は信じたいと思う。

★追伸
 やっぱり気分が滅入るので、背景色は元に戻してみた。
 えっ? 何々? 目が悪くなるって? 書いている人間の気分が悪くなるよりは数倍マシだろう。ちなみに私は、自分の日記はプリントアウトして読むようにしている。これならば、目も気分も悪くならないだろう。




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