Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


本庄サーキット視察 2005年9月5日 20:55

ロムシーの常連ライダーで、
フロント19インチの刀で驚異的な走りをする、
親愛なる森谷靖史氏より、
日曜日に本庄サーキットを走るので、
遊びにきてはどうかと、
2日(金)に突然電話がかかってきたので、
4日の日曜日には、
以前から気になっていた本庄サーキットを視察することにしたので、
以下にそのレポートをお伝えしよう。




第1コーナーからストレートを眺めた所。
御覧のように、
山を切り崩して“まったいら”な場所を作ったようだ。

ちなみに、
ミニサーキットの中では、
コース幅は比較的に大きく、
パッシングはしやすいように見える。




4輪を意識したレイアウトの為、
最終コーナーのアウト側は、
御覧のようにガードレールで、
この最終コーナーと、第1コーナーは、
1つの大きなコーナーに見立てて、
続くストレートに向けてバンクしている状態で加速していくので、
2輪車の走行においては、
大変に危険な感じがしたので、
ここで私がイベントを開催することはないだろう。

しかし、
ダブルスタンダード(二重基準)になってしまうが、
他人の命を預かる主催者の立場ではなく、
ケガと弁当は自分持ちといった調子で個人的にリスクを覚悟し、
自分自身が走るだけならば、
他の部分は楽しそうな感じだ。




“あけおめことよろ”といった調子で、
昨年のロムシー最終戦から、
約9ヶ月ぶりに私は森谷さん(右)とお会いした。




また、2002年のロムシーの最終戦では、
ゼファー1100を駆り、
ぶっち切りで優勝した、
他の皆さんからは、“えいぽんさん”の愛称で親しまれている、
川島さんとも久々にお会いした。

ちなみに、
今年の初めに川島さんと電話でお話した時には、
なんとかして森谷さんをブチ抜きたいという闘志がみなぎっていたので、
この日は森谷さんとの一騎打ちを楽しみにしていたに違いない。




ロムシーに参加経験のある皆さん。
右端は、
“うすまゆ星人さん”の愛称で親しまれている小泉さん。
ロムシーにはゼファー750で参戦していたが、
普段はVF750のレーサーで、
テイスト・オブ・フリーランスなどに参戦している。




春のテイストでは、
ザッパーを駆り優勝した川島さんだが、
この日は、以前から所有していた750FXを持ち込んでいた。




川島さんの駆るマシンのフロントホイールは、
なんと19インチである。

↑は、
あなたのお父さんの時代の写真ではない。




久々に見た森谷さんの刀。
ロムシー最終戦でクラッチが粉々になったが、
とりあえず自分で治してみたという。




もちろん、
森谷さんの駆るマシンのフロントホイールも19インチである。

↑は、
あなたのお爺さんの時代の写真ではない。




先の2人のオートバイに比べれば、
最新のオートバイのように感じてしまう、
ちゃんと水でエンジンを冷やしている小泉さんのVF750F。

しかし、
本当のところは相当に古いオートバイだ。




タンクカバーの下には、
スーパーピルド製のアルミタンクが隠されていて、
非常にレーサーライクでクールだ。

しかし、
今にも折れちゃいそうな位、
フレームは細い。




タイム計測の為にサーキットが貸し出すトランスポンダーは、
皆さんフロントフォークに取り付けているようだった。




「こんなとこにつけたらカッコワリーな〜」
みたいなことを言いながら、
トランスポンダーを取り付けている森谷さん。

色々とブツブツ言った後、
まるで躁病患者のようにバカ笑いするのが彼の特徴である。




森谷さんは、
どうやらこのサーキットは、
10台位の台数を集めると、
2輪のスポーツ走行の枠をつくってくれるらしいということで、
普段一緒にツーリングに行ったり一緒に飲んだりしている、
『三多摩バカ団』の皆さんも引き連れてやってきた。

↑は、
その『三多摩バカ団』のメンバーである、
たるさんとおいちゃんさんの持ち込んだサーキット走行用のマシン。

実は、
この2人は普段は強烈にカスタムされた刀に乗っているのだが、
サーキットを走る時には、
テキトーな中型車でも買って、
安上がりに練習した方が良いと強引に薦めたのは、
他ならぬこの私で、
彼らは私の助言を忠実に守るかのように、
400刀とアプリリアの250を購入したようだった。

ちなみに、
400刀の方は、知人より8万円で譲り受けたという。
非常に安上がりだ。




そうこう言っている内に、
スポーツ走行が始まった。
そして、スポーツ走行では、
様々な種類のマシンが走っていたが、
中でもホンダのS2000が非常に楽しそうなイキフン(雰囲気)だったので、
私は、このサーキットを走る時には、
S2000を購入しようと思う。

えっ? 何々? ここをバイクで走るの?




世の中は広いので、
転倒したらガードレールに激突してしまうような場所でも、
好き好んでオートバイを走らせる人がいるようだ。

という訳で、
いよいよ2輪の走行時間となった。

先頭に並ぶのは川島さん。
バイクを降りている時の好青年ぶりとはうってかわって、
目つきが尋常ではないのがよく分かるだろう。

ククククク…。きたね。(湾ミの北見チューナー風)




フロントホイールでけー! あんど ディスクローターちいせー!
みたいなオートバイでカッ飛ぶ川島さん。




↑の写真では、
かなり飛ばしている感じがするが、
ヒザも擦らずに、
かなり“しゃみせん”で走っていた森谷さん。
エンジンの調子が悪いようだ。




小泉さんもかなり飛ばしていたが、
せっかく“お水”を使っているのに、
すぐに水温が上昇してしまうようで、
水温が上がるとペースダウンしていた。




仲間からは、
“ダックスフンド”と呼ばれていた、
森谷さんの刀。
たしかにホイールベースが異常に長い感じがする。




それに比べると、
川島さんのFXは、
重心が高い感じで、
ホイールベースは非常に短く感じる。

ちなみに、
川島さんの好みで、
フロントフォークの油面は高く設定しているとのことだが、
これにより1Gでの車高が上がり、
御覧のようにステアリングヘッドの位置は非常に高くなっている。

森谷さんにも共通して言えることだが、
彼らはフロントホイールを“従輪”として扱った上に、
マシンコントロールに長けたライダーと言える。

ところで、、
この750FXに積まれた、
“ザッパー系”と呼ばれるエンジンは、
現在でもゼファー750に積まれているのと同じ系統のエンジンなので、
パーツ供給などが安心できると言う。
ちなみに、
川島さんのFXには、
ワイセコのピストンと、
ヨシムラのステージ1のカムシャフトが入っており、
吸排気系のチューンと相まって、
100馬力程度のパワーが出ているとのことで、
重心が低く、
ホイールベースも長そうなゼファーよりも、
かえってショートホイールベースの素性の良さを生かしてサーキットを速く走ろうという、
川島さんのセレクトは、
旧車乗りの世界では、玄人好みな感じだ。




2回目の走行では、
少しペースアップしたものの、
やはりヒザも擦らずに、
“しゃみせん”で走っている様子の森谷さん。
しかし、
フォームは相変らず美しい。




『三多摩バカ団』のメンバーの方達も、
サーキットビギナーとは言え、
サーキット走行を楽しんでいる様子だ。
↑は400刀に乗るたるさん。




アプリリアを駆るおいちゃんさんは、
ビギナーとは思えないほどフォームがきれいに決まっていた。
ヒザもしっかり擦っている。




こちらのKさんも、
ストリートではゼファー1100を駆っているが、
サーキット用にCB-1で走っていた。
御本人いわく、
中型のオートバイは楽しいと言う。

安上がりにサーキット走行を楽しむならば、
中古の格安な中型車などは、
うってつけだという良い見本である。

また、
エンジンも高回転まで回しきれるので、
“音”的にも、乗っていて大変気分が良さそうだ。




ついに宿敵の森谷さんを捉えた川島さん。




しかし、
森谷さんは“しゃみせん”で走っていたので、
あっさりとパスしてしまった。

ギャラリーとしても、
本調子の森谷さんとのバトルが見たいところだ。








頭をなるべく水平にしたいといったフォームが特徴の川島さんの走り。

ちなみに、
ストレートで6速まで入れることも可能という、
パワーバンド入れまくりのNSR250Rに乗る方よりも速く走っていた、
この日のレコーダーの川島さんのタイムは、
45秒338だったが、
なんと、
ブレーキパッドが無くなってしまうという不運により、
タイムアタックどころか、
走行そのものが途中でできなくなってしまったのが、
惜しい感じだ。

ちなみに、
私が見ていても、
もう少しファイナルをショートにして、
ブレーキがキチンとしていれば、
あと1秒位は縮まりそうな感じがしたが、
御本人も、
44秒半ばは出せると仰っていた。

大体、
那須MSLよりも1秒マイナス位のタイムが目安のコースのようだ。

しかし、
川島さんによると、
路面の状態はあまり良くなく、
元々のミューも低そうで、
ところどころにジャリが浮いている感じで、
更に4輪車が路面を荒らしているので、
レースなど開催したら、
みんな吹っ飛びまくりそうだとのことだった。

4輪をメインとしたサーキットにありがちなノリである。








↑は、
最終コーナー進入での森谷さんの走り。

アクセルオフ時に白煙を吹いているので、
この日はとりあえずといった調子で走らせていたが、
しっかりとエンジンをオーバーホールする必要があると言える。




まー、
そうは言っても、
よくまーこの重いオートバイをここまで寝かせられるもんだといった感じの、
森谷さんのタイムは47秒317だった。

という訳で、
ここのところトミンサーキットばかり行っていた私から見れば、
このサーキットは更にストレートが長いので、
やはりパワーがあるオートバイのほうが有利に思えた。

ちなみに、
走っていた皆さんの感触では、
ストレートは150〜160km/h位は出ているんじゃないかということだが、
リッタースーパースポーツ車に乗るキタリンあたりは、
180km/hから、
ヘタしたら200km/h位出てしまうのではないかとも思われる。

しかし、
ほのぼのと気の合う仲間でスポーツ走行を走る分には、
それなりに楽しめるサーキットなので、
私もオートバイを買ったら、
皆さんと一緒に走りたいな〜と思った。

ところで、
↑に紹介した川島さんや森谷さんは、
人間としてどこかが確実にぶっ壊れているので、
もしあなたがサーキットビギナーならば、
間違っても750FXや刀を買おうなどと思わない方がいいだろう。

仮に彼らに憧れるのならば、
同じオートバイでストリートをピヨピヨ走っていた方が良いと言え、
サーキットは、
予算があればスーパースポーツ、
予算がなければ、
テキトーな昔のレプリカ車などを買って楽しんだほうが良いと私は助言したいと思う。

もちろん、
エンジンは絶対に水で冷やした方が良い。

さーてと、
私は油で冷やすジスペケでも買うかな。
この中途半端さが私の持ち味だっ!(核自爆)


本庄サーキットのHP




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