Erv's Letters index | Text by Erv Yamaguchi |
チョンガ万歳!(2) 2005年9月8日 14:50 8月31日にアップした、『チョンガ万歳!』は、多くの“うだつの上がらない”独身のサーキット野郎や、その予備軍に勇気を与えてしまったようだ。 こうなったら、(面白そうなので)更に火に油をそそぐべく、今日も女なんてクソ食らえ調でかますとしよう。 まず最初に断っておくと、今日(こんにち)、サーキットでブイブイ言っているライダー達も、一夜にして速いライダーになった訳ではない。みんな最初は普通の人間だったが、その後ツワモノになったのである。 そう、あなたが目指すもの、それはサーキットで“ツワモノ”になることである。ツワモノを目指す、ツワモノを目指す、ツワモノを目指す、ただそれだけを目指しなさい! えっ? 何々? 心の支えになるような彼女も必要だって? この愚か者! 日常生活における独身による空虚感など、とっとと克服しなさい! そんな、サーキットに住まうツワモノ共ならば歯牙にもかけないような悩みなど、シュレッダーに投げ込み、弱気の虫を追い払いなさい! 女なんてクソ食らえだ! バイク乗り、そう、その中でも孤高のサーキット野郎はライディングに集中すべきだ! すべきだ! すべきだ! すべきだ! どうだ! どうだ! どうだ! だって考えてもみなさい、そもそもあなたに彼女がいたところで、あなたがサーキットに行くことは、彼女にとっても迷惑なのだよ。レースの日は朝が早く、サーキットにはブティックはないので退屈、オマケにメシはマズい、そもそもサーキットなど興味なし! つまり逆説的に言えば、サーキットは、女に縁がない者の天下なのだよ! やったー! あなたに拍手! だって考えてもみなさい、そもそもあなたに彼女がいたところで、あなたがサーキットに行くことは、彼女にとっても迷惑なのだよ。指輪の代わりに買うものは、たったの2時間で終わってしまうゴム製の真っ黒な“わっか”、おしゃれなバーで飲むアルコールの代わりにつぎ込むのは、過去の生物に対する冒涜の証である化石燃料、ドライブに最適なオープン2シーターのスポーツカーの代わりに買うクルマは、どん臭く、オマケにガソリン臭いハイエース!(中には軽トラックを使うバカもいる)つまり逆説的に言えば、サーキットは、女に縁がない者の天下なのだよ! やったー! あなたに敬礼! そう! あなたにとって、サーキットで得られる快感、レースで奪い取ったトロフィーやシャンパン以外に大事な恋人など存在しないのである、存在しないのである、存在しないのである。 分かったらとっとと次の走行の予定を立てなさい! えっ? 何々? 言われなくても立てているって? ファンタスティック! ブラボー! エライ! そのまま邁進したまえ! えっ? 何々? 自分はまだサーキットなど走るなんて無理だって? チミはツワモノになれる素質はないようなので、とっととブラウザを閉じて、バイクそのもので見栄をはるべく、テキトーな外車ディーラーの扉を開け、そこでカモにされるべく、なけなしの貯金でも2輪業界に献上しなさい! さようなら! 話を戻すぞ! 多くの独身男性は、シーアーソイホーガイナー系ビーチクロイクーなチャンネー(スタイルの良いエッチな女性)を彼女にでもして、ヨロシクやりたいなどと夢想し、実際にテキトーなオネーチャンを口説こうと躍起になり、それが無理だと思うと引きこもって家でゲームをやったりしている。つまりこうした男達は失敗を運命付けられている。つまり、世の中のトレンドに振り回されるだけの人生である。 そんな世の中の価値観になど背を向けなさい! 女のことなど忘れなさい! 女のことなど意にも介さないのは、ツワモノライダーの証なのだよ! えっ? 何々? 「やっぱり一生チョンガはどうも…」だって? そんな泣き言を言ってるからダメなのだよ、チミは。そもそもそんな弱腰の人間は、何をやってようがオネーチャン達もシームーしーかまー(無視)なのだっ! 分かったらサーキット走行に集中しなさい! 持ってる金は全財産バイクに突っ込みなさい! プロのライダーを目指しているのならば、実家の権利書を勝手に持ち出して家を売っちゃいなさい! えっ? 何々? そんなことしたら家族に怒られるって? プロのライダーになってチャンピオンになれば、今よりもデカい家が建つのでノー問題、プロブレム無しなのだよ! えっ? 何々? もしチャンピオンになれなかったらって? その場合はプロのライダーになどならないでください。 いいかい、チミ達の目前には、リスクが山積しているのだよ。楽しめない位なら、最初っから関わらない方がいいのだよ。女も、バイクも、そんなことを考えている奴に限って、トロトロコーナーに進入しやがり、あまつさえ『ライダースクラブ』誌なんかを熟読したりする。この愚か者! 全てを投げ打ってコーナーに飛び込みなさい! アクセルを開けなさい! ヒザを擦るのが夢だって? そんな小さな夢など捨てちゃいなさい! あなたが目指すものは、“ツワモノになる”ことだけなのだよ。 「練習しなければ速くなれない」という間抜けなアドバイスがある。ナンセンスだ。速くなる為に必要なもの、それは“マインド”なのだよ。リスクを覚悟でサーキット走行を楽しめない限り、ツワモノになどなれないのだよ。一言で言えば、根性をすえることだよ。 えっ? 何々? それでもどうしても女が気になるって? よろしい、チミも男子のはしくれだ。それもいいだろう。しかし、オネーチャンなどバイク乗りにとっては、眺めているだけで充分なのだよ。付き合おうなどとは思わないことだ。なぜか? それはあなたにとってトッププライオリティー(最優先事項)である、サーキット走行の費用が減るからだよ。もちろん、あなたが金持ちの未亡人をうまく口説くことに成功したりして、『汚れた英雄』の北野晶夫みたいにレース費用を出してくれる女性を見つけたというのならば話は別だよ。 しかし、金持ちの未亡人を口説いてうまくいく可能性は、非常に低いと言わざるを得ない。もしそれが出来たら、映画の題材になるだろう。 別の話もしてみよう。motoGPのトップライダー、例えばロッシがパドックに恋人を連れてきているのかね? 奴は恋人の応援などなくても優勝しまくっているだろう。逆に聞こう、セテは婚約者の応援で活躍しているのかね? まるで態度の悪い婚約者は不幸の女神のようだろう。 多くのバイク乗りは、応援する彼女に支えられてサーキットを走りたいなどといったチャンピオンライダーならば歯牙にもかけないような欲求で骨抜きになっている。現実を見極めなさい! サーキットに住まうツワモノ共にとって、彼女の有無など全く無関係無関心なのだよ! あなたは全財産をバイクに突っ込み、デートには使えそうもないダサいトランポを所有し、ダサい服に身を包み、マズい飯を食い、女性との共通の話題にうとく、髪はボサボサ、ルックスは最低、ガソリン臭く、オイル臭く、ツメの先は真っ黒、経済観念はハチャメチャ、ひょっとしたら死んじゃう可能性があるサーキット走行に精を出している。恐らく女性はあなたのことをまず間違いなく嫌うだろう。否、絶対にあなたを嫌うだろう。しかし、何度も言うようだが、女があなたに好意を持たなくても、そもそも好意なんてクソ食らえだ! それがサーキットのラップタイムの向上に何の役に立つんだい? 5000万歩譲って役に立ったとしよう、その為にデート費用などといったくだらない出費をする余裕など、あなたにはないのだよ。特に、すでに上記のような状態に突入しているサーキット野郎が、今から改心して女にモテようとしても、まるで陸に上がった魚みたいなものだよ。もう遅いからキッパリあきらめなさい! えっ? 何々? オマエの言ってることはウソで、サーキットにはちゃんと彼女を連れてきているツワモノライダーも存在するって? 仕方がないな〜、では、そうした人達になぜ彼女がいるのかを説明しよう。 奴らに彼女がいるのは、女に対して、ウソをつく、心にもないことを言って相手をダマす、元々お金持ちでキチンとみついでいる、脅す、おだてる、まー、こんな手を使っているのだろう、それに、そうした奴らは、大抵は甘いルックスを兼ね備えていやがるのだ、だからそんな輩は無視して、冴えねールックスのチミはとにかくサーキット走行に集中したまえ! 女なんて無視せよ! 欲しいバイクを手に入れろ! サーキットを目指せ! 死ぬ気でコーナーに突っ込め! アクセルを開けろ! 前を走っている奴をブチ抜け! 抜いたら中指を立てろ! そしてトロフィーを手にしろ! シャンパンに酔いしれろ! 進め! 行け! おーっ! フーッ、疲れたので、週末はエルメスとデートでもするかな。バイク買うのはいつでもいいや〜。(笑) チョンガライダーの為の強力な武器 |
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