Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


我が愛すべきホンダ
2009年1月6日 17:22

 リーマンショックが引き金となったホンダの下半期赤字は、ケガの功名となるだろう。

 良い兆候。それは、排他的で、時々レイシズム(差別主義)が見え隠れする、あのバカげたF-1からの撤退という英断である。恐らく、このニュースが報じられた夜には、ホンダの株主達はモエの泡に酔いしれたことだろう。
 私自身、このニュースのおかげで初めて知ったのだが、ホンダは、小学校も出ているかどうか分からないような、中小企業のワンマン社長だった、ピンクのスーツを好んで着た、女好きのただのエロオヤジだった創業者に気を使い、白人の貴族社会が愛すこのバカげたイベントに、毎年600億円もの金を使っていたのである。株主から集めた大切な金を、である。しかし、このことは逆説的に言えば、今年からはホンダは毎年600億円もの金が浮くことを意味しており、広告効果などただの杞憂だったF-1から逃げることが出来たおかげで、F-1撤退の発表のタイミングを逃した、あの奥田率いるバカげたトヨタに対して大きな優位性となるだろう。だって600億円だよ、600億円儲けるのに、一体何台のクルマを売らなければならないと言うのだろう。この不景気のさなかに。本当に素晴らしい英断だったと思う。

 個人的に更に言えば、出来ればmotoGPとか、全てのモータースポーツから撤退してもらいたかったが、F-1の600億円が破格な金額なので、まーとりあえファンタスティックな英断だと褒めちぎっておこう。我が愛すべきホンダの為に。
 えっ? 何々? motoGPはカワサキが撤退するらしいって? え〜っ!マジっすか〜? 何だよ! あんな軍事オタクみたいな連中が経営しているバカげた企業に、我が愛すべきホンダが出し抜かれちゃったのか! それってー、俺的にはー、超ブルー入る話じゃないっすか〜、うぃっしゅ!

 え〜と、何の話だったか? そうそう、我が愛すべきホンダのF-1撤退の話だったよ。私の希望としては、今後のホンダは、これを機会に、かつて2ストを棺桶に放り込んだように、燃焼室の爆発エネルギーを、ピストンの往復運動から、クランクの回転運動に変換する際に80%ものエネルギーをロスしてしまうという、宇宙人が見たら笑止千万で片腹痛い、おいおい人類何やってんだよボケボケシステムである、“内燃機関そのもの”を、F-1の車体と共に棺桶に放り込むべきである。

 かつて80年代の中頃までは、BMWはアメリカのヤッピーに支持され、証券マンとかは、2〜3台所有している自家用車の中に、必ずBMWを加えていた。しかしBMWは、戦略を「Greed」(強欲)から「Green」(環境)に変化させて販売台数を伸ばした。
 少し前までの私は、ホンダが日本市場にアキュラブランドを投入しないことを批判していたが、ここに訂正しよう。今後は高級車路線は歩まない方が良い。逆に言えば、すでにレクサスブランドを投入してしまったトヨタに対して、いつまでもアキュラブランドを入れなかったホンダは、この環境の変化が追い風となるだろう。そして、最近は、私が住む城南地区ですら、ガソリンスタンドがセルフになってしまったおかげで、給油の際に、あの臭くてばっちーガソリンが手についちゃったりとかしていちいち胸くそ悪かったという、あの忌まわしい内燃機関を棺桶に放り込むついでに、水素だか燃料電池だか、何だかよく分からないが、とにかく臭くない電気自動車とかを売るメーカーとしてとっととイメチェンをはかるべきだ。
 そして、めでたくイメチェンをはかった暁には、例えば、『HONDA』の下にあるバカげた注釈である、「The Power of Dreams」(私達は能天気ガリバー企業です)という、アレも変えちゃった方が良い。そう、相変わらずF-1とかに参加しているような、環境ハカイダー企業に対して後ろ足で砂をかけるかのごとく、「FUCK TOYOTA」(奥田は国賊)とか、「FUCK YAMAHA」(派遣750人の生活奪ってたった1人のイタ公に10億円使うボケ企業に前蹴り)とか、そんなフレーズがいいだろう。いや待てよ、注釈だけ変えるのでは、本当の、あるいは真の意味でのイメチェンにはならないので、いちホンダファンとしては、いちいちあのムカつくエロオヤジを思い出しちゃって胸くそ悪かった、『HONDA』という企業名そのものをこの100年に1度のみぞーゆーの危機に変えちゃってもいいかもしれない。新しい名前は、例えば、アキュラのようなナウでヤングな若者チックで、クルマを速く走らせることになど全く興味などなく、グリーンコンシューマリズム(使ってるオレが意味分かってねーが)チックな若者ターゲットな名前がいいだろう。

 とにもかくにも、1908年にT型フォードが売られてから、ちょうど100年で、(ありがたいことに)短い内燃機関の自動車の歴史に幕を閉じることが出来るので、我が愛すべきホンダは、電気自動車とか電動バイクとかをガンガン生産し、白人至上主義のチラリズムが特徴的なFIAとか、軍事オタクが抜けただけでヨチヨチ歩きになってしまうFIMとか、漂白された、骨抜きの、おとといきやがれ方式のMFJとか、むかつくローマ字3文字の組織をこの機会にぶっ潰し、モータースポーツも、今後は電気モーターのみで争う、全く新しい組織を作って巻き返して頂きたいものだ。ホンダ万歳!



 いや〜、ちょっと待ってくれよ。すっかり忘れていたけど、そう言えば、ホンダにはF-1並みにバカげたものがまだあったよ。そうそう、それは、あの月面着陸万歳みたいな、40年も前のゲロ悪センスで作られた、株主の気分をいちいち逆撫でする、あの2足歩行で歩く子供だましなバカげたロボットのことだよ。(私はドムゲルググのデサインの方が好きだ)
 あんな子供だましなものを作って株主が喜んでると発想するところが、最高におめでたい訳だが、赤字なんだから、F-1の車体と共に、あのバカげたロボットもついでに棺桶に放り込んでもらえれば、いちホンダファンとしては、正に慶賀の至りである。






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