Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


バイクになど何も期待していないことが露呈
2009年5月26日 11:52

 5月22日の夜8時にNHKで放送された、『三宅島 離島に元気を取り戻せ』では、冒頭にて数十秒間、三宅島モーターサイクルフェスティバルの模様を流し、こうしたイベントを開催しても観光客が戻ってこないと紹介した上で番組が始まり、スタジオには、村長を始めとした三宅島の方がやってきて、スタジオの三宅島の方達と視聴者に対し、日本の他の離島で金をかけずに観光客を呼び寄せることに成功した例を2つ紹介し、1つめは、「売れる特産品が次々生まれる島」ということで、島根県の海士(あま)町の例を紹介し、2つめは、「何にもないのに観光客を増やした島」ということで、長崎県の小値賀(おじか)町を紹介していた。

 三宅島の方々は、この2つの例を興味深く見ていて、番組が終わった後は、こうした成功例を取り入れようと話し合っていたようだが、ようするに、億単位の金を投入しても何の効果も無かったバカげた三宅島モーターサイクルフェスティバルなどには、島民の方達も何も期待しておらず、むしろ、本当に切羽詰まった思いから、三宅島の人達は、もっと実際的で効果のある方法論を、ノドから手が出る程欲しているという様子だった。

 ちなみに、私がアップした三宅島モーターサイクルフェスティバルに絶対反対のページでは、昨年までこのフェスタに協賛し、協賛した会社の名前が1番大きく出ていた会社の1つである『バイク王』に対して、社会的制裁を与える意味で、バイクを買い取り屋に売る際は、バイク王へバイクを売るのはやめて、ライバル社のモトソニックにバイクを売るよう記述していたが、それが効いたのかどうか分からないが、今年のフェスタのサイトでは、バイク王の名前が消えていたので、どうやらバイク王は協賛から降りたのかもしれないが、電話で問い合わせたところ、お台場プレイベントは協賛から降りたが、本チャンは現在検討中なものの、やはり、このイベントに絡んだ様々な欺瞞性を考え、完全撤退を前向きに検討しているとのことだった。ちなみに、電話に出た担当者の方は、どんな意見にも真摯に耳を傾けるというスタンスで、大変好感が持てた。

 しかし、ハーレー・ダビッドソンは相変わらず1番目立つ場所に名前が出ているので、ハーレー・ダビッドソンの不買運動を始めようかと思ったら、ハーレー・ダビッドソンは、お台場プレイベントと同じ日に、富士でプリンセス天功と一緒にイベントをやっていたみたいで、ブース紹介にも名前がないので、お台場は辞退したのかもしれない。つまり、税金などに頼るより、自分達の力で行うイベントを優先したということなのだろうか? 気になってこちらも問い合わせたところ、バイク王とはうって変わって、全く聞く耳を持たないというタイプの担当者が電話に出て、単にお台場は、富士のイベントと重なっただけで、今後とも今まで通り協賛するとの返答だったが、バイク王とは全く電話応対が違い、この担当者は終始横柄な態度で、私の中でハーレー・ダビッドソン・ジャパンに対するイメージが失墜したので、私は今後絶対にハーレーを買うことはないだろう。ちなみに、イベントに危険が伴おうと、「公道でも人は沢山死んでいる」とこの担当者は語っていたが、見事なまでにバイク王と対応が異なっていたので、ある意味笑った。

 話を戻して、成功している2つの島の人達と、未だ観光客が戻ってこないという三宅島の人達では、表情からして全く違っていたが、自分達の知恵に頼り、自発的に行動することで金をかけずに成功している人達と、平野祐康(ひらのすけやす)村長と佐久間達己(さくまたつみ)村議が石原利権にすり寄ったことで、石原にいいように遊ばれた三宅島の人達では、同じ離島でも結果は全く異なっており、正に、間違った指導者を選んだ島民の悲劇が露呈されているようだった。

 何度でも繰り返したいが、バイク乗りや2輪業界関係者がこのイベントに参加したり協賛しても、島民達の自立支援にはほとんど何の役にも立たないばかりか、元々バイクになど何の興味もない人達だけに、むしろ島民達が無駄に疲弊していくだけである。

 ちなみに、国内メーカーは、公道レースは当面開催されないだろうということで今年から協賛に走ったようだが、2月12日にはジェレミー・ラスク選手というライダーがFMXの競技中の事故により亡くなっているので、ドラッグレースがなくなったとは言え、FMXにて死亡事故が発生する可能性もあるが、島民達がライダーの死亡事故を受け止められるとは到底思えないし、死亡事故までいかなくても、何か重大な事故が起きれば、これから復興したいという脆弱な島に、更にムチを打つべくネガティブな要因となるので、何度でも繰り返すが、とにかくバイクイベントなど即刻中止するべきだ。

 そして、三宅島は、本来島に備わった自然の魅力等を引き出すべく、草の根的に島民の人達が頑張るべきであり、行政は、セーフティーネットを充実させるべく、高濃度地区の人達や老人の暮らしを支えたり、未だ帰島できない在京島民への支援を優先するべきで、石原の気まぐれになど付き合わない方がよく、石原の気まぐれで降ってきた税金を使って会社の宣伝をしたり売名したりする2輪業界関係者に対しては、何度でも、「恥を知れ」と言いたいと思う。




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