Erv's Letters index | Text by Erv Yamaguchi |
ダブルスタンダード流儀 |
2009年8月21日 20:56 |
20代の頃に、生年月日やら血液型やらから診断した、「相性が良い(異性の)有名人」みたいな何かのまじないにて第1位だった有名人と、先日、私が通っているスポーツジムで出会ってしまい、何やら昔の恋人に久々に再会したような気分だ。(なわけねーだろ。ただ言ってみたかっただけだ) という訳で、一昨日久々に行った整骨院にて、担当してもらった先生から、「しばらく通った方が良い」と助言されたので、ノミのような心臓しか持たず、権威からの忠告に対して、まるで子羊のように従順な私は、先生の言いつけを守り、本日も午前中に整骨院に行き、午後からは相性が一番良いハズの有名人にでも会いに行こうと、スポーツジムに行こうと思ったが、丁度ランチタイムをはさむ感じだったものの、途中でご飯を食べるところも無かったので、たまにはコンビニでおにぎりでも買って、公園ででも食べてみるかと、公園でイクラがのっかてるような、ちょっと贅沢な感じのおにぎりを食べながら、世の中には、「おにぎりが食べたかった」と言い残して孤独死してしまうような社会的弱者の方もいるので、とりあえずは食べ物にありつける事が出来る自分自身の現在の境遇に対して、あらためて「足るを知る」という想いを抱いた。 そう、これまでの政府与党は、所得税における75%の最高税率を、なんと40%にまで引き下げて金持ちを優遇した訳だが、例えばだよ、1億円稼いでいる人は、ちょっと前までなら、7500万円税金を払って(厳密にはもう少し安い)、残りの2500万円で生活しろという世の中だった訳だが、皆さんが選挙権を放棄したり、電通に騙されて政府与党を支持したおかげで、こいつらは政治献金なんかで政治家を操り、うまいこと税率を40%にまで引き下げ、たったの4000万円しか税金をおさめなくなったので、ちょっと前に比べて、3500万円もの金が浮いてしまうようになったのだよ。 そして、これだけの金が浮けば、フェラーリやベントレーを毎年買い替えたりすんのもワケねーという調子な訳で、まったくとんでもねー奴らな訳だ。(こういう憎むべき金持ち連中は我々庶民に対して、マリー・アントワネットみたく、「フェラーリが買えないなら、ランボルギーニを買えばいいのに」などと言い出しそうだ) しかし、トヨタやキヤノンや金持ちが優遇されながら、その一方で、20代の人達は正社員にもなれず、5人に1人が年収が150万円以下になってしまい、医療現場は崩壊し、妊婦が病院をタライ回しにされたり、前述のように自宅で餓死する人が現れたり、企業の倒産やリストラが相次ぐことで、生活苦などから毎年自殺者が3万人、つまり、1日100人くらいの人が自らの命を断ち、更には、たった今生まれた子供が90歳になる頃には、日本人の人口は5000万人になってしまうという、本格的な少子化社会になっているというのに、なんと、毎年30万人以上の女性が中絶することで、つまり、毎日1000人もの赤ちゃんが日の目を見ることなく死んでいっているのだよ。 もちろん中絶の中には、母体に危険があったというケースや、レイプなどにより女性が望まずして妊娠した場合もあるだろうが、そうした不可抗力的なレアなケースだけでなく、経済的な理由から子供を育てることが出来ないと中絶しているケースも多いと思われるので、政府がもっとシングルマザーなどへの支援策や、両親が揃っていたとしても、フツーに子育て支援に対して積極的であれば、実は子供はもっと増えるのではないかとさえ思ってしまう。否、確実に増えるだろう。 しかし幸いなことに、多くの国民も、市場原理主義をベースにした新自由主義政策に対して、実写版の両津勘吉に対して以上の嫌悪感を示したので、今後はスカンジナビアモデルフルコピーの、民主社会主義的な政策を支持することだろう。 ちなみに、先日遊びに行ったバイク屋さんの店長さんも、これまで選挙になど行ったことがなく、選挙のシステムなども全く分からないという方だったのだが、私に対して、「ボクなんかでも、選挙に行って野党第一党に投票して政権交代すれば、ホントに子育て支援のお金とかもらえるんですかね? いや〜、実は2人目の子供が出来ちゃったんですけど、もしほんとにお金がもらえるんだったら、3人目もいっちゃおうかな〜とか思ってるんですよwww」と語っていた。 私自身、政権交代が起きた場合、子供がいる人はほんとにお金がもらえるのか保証は出来なかったので、「多分もらえるんじゃないですか」と、あやふやな返答しかしなかったが、こうしたバラまきに対して、野党第一党の人達も財源に関しては八方美人な調子であいまいなので、仮に本当に金がバラまかれたとしても、その後財源に関して議論が活発化した際には、今度は累進課税の強化による所得再配分、つまり金持ち増税についてハッキリ賛成する議員を支持したり、あるいは政治家にメールを送ったりして、そうした政策を唱えるよう誘導することが、我々庶民の役割と言えるのだ。 何か間違っていること言ってるかね? 俺。 ところがだよ、未だに政府与党を支持し、野党を忌み嫌っているネットウヨの人達は、政権交代したらこの国は中国に乗っ取られるとか、強烈に被害妄想的な精神障害により、色々と野党の悪口を広めているが、中国や北朝鮮に向けて発射するミサイルなんかに兆単位の金を使うのなら、そのお金で弱者を救済して日本人の人口が減らないような政策にお金を使い、更に言えば、それでも財源が足りないと言うのであれば、金持ち共が買うフェラーリとかベントレーとかヴィトンのバッグとか、そんな世の中の平和には何の貢献もしないバカげた商品に対する消費税を強烈に引き上げて、逆説的には、民主社会主義的な政策を実行している国々ではすでに常識だが、食料品や生活用品や、あるいは少子化対策的に、生理用品を含んだ育児関連の商品は全て非課税にして、これまた日本国民の人数が増えるように仕向けた方が、はるかに建設的だとは思わないかね? どうかねどうかね? 更にだよ、日本製品が大好きな中国人や、中華料理とかが好きで、中国産のリード110とか乗ってる人も多い日本人が、お互いにいがみ合って戦争起こすという、うっすいリアリティーにより人を殺すミサイルなんか作るより、毎日毎日毎日毎日死んでいく、1日100人もの自殺者や、堕胎により死ぬ1000人もの赤ちゃんを今すぐにでも救って日本人の人数を増やした方が、はるかに合理的で人道的な人間が行うべきトッププライオリティー(最優先事項)だとは思わないかね? どうかねどうかね? しかしだよ、現在の格差社会の悲劇を生んだ要因は、政治家が大企業や金持ちと結託し、我々庶民をあざむいてきたことに原因があると言えるものの、現在の様々な社会問題は、政治家が悪いというのは言うはやすしきよしで、その政治家を選んだのは我々国民なのだから、現在の惨状は、間違った指導者を選んだ国民の悲劇なのだとも言えるのだ。 つまりだよ、現時点でフツーにサラリーをもらっている脳天気なサラリーマンのあなたでさえ、ひょっとして会社が倒産して、家族と共に路頭に迷ったり、あるいは、自分自身や家族が難病にかかって、例えば手術費用が5000万円必要だと言われた場合、5000万円を用意出来なければ死になさいというのが、現在の我が国なのだよ。そんなのおかしいと思わないかね? 政府は国民の命をしっかり守って、医療費などは全額国が負担するべきだとは思わないかね? それを本当に実現しているデンマークのように。 つまり、いかなる人も、将来不安なく安心して暮らしていける世の中にする為にも、北欧のスカンジナビアモデルを参考にした、高福祉高負担の国にした方が、みんなが幸せになって、殺伐とした世の中におさらばバイバイ出来るのだから、民主社会主義的な政策を掲げる政治家に投票し、この国を変えていこうとは思わないかね? どうかねどうかね? フェラーリやベントレーを余裕で転がす金持ちだけが生き残って、多くの社会的弱者の人達が切り捨てられる世の中にしておいていいと思うのかね? どうかねどうかね? えっ? 何々? 「俺はバイクにしか興味ねーので、そんな政治的イデオロギーの話なんかつまんないので、それよりも、田舎に引っ越してガレージを借りてバイクに乗るって話がどうなってんのか、そっちの話を聞かせろ」だって? なるほど分かったよ。つまんない話して悪かったね。いや〜、私だって、駐車料金が1ヶ月に3万5000円とかはキツいと思ってるし、石原慎太郎なんかに高い税金払うのもバカらしいので、土地代が安い田舎に引っ越すこともマジで考えたのだよ。本当だよ。 しかしだよ、いざ田舎に下見に行ってみると、金持ちが飼っている、しーあーそいほーがいなー系(スタイルの良い)、デルモ(モデル)みたいなチャンネー(女性)がいないから目の保養にもならないし(私は独身主義者だが、ゲイではない)、フェラーリとかベントレーとかも走ってないので、あまり面白くないのだよ。 やっぱ私は、ケバケバしくハデな感じがする魔都トーキョーの都心部じゃないとドキドキしないのだよ。都心なら相性が1番良い有名人にジムで会ったりもできるし。 えっ? 何々? 前半と後半でマニフェストがブレているだって? 君も面白いこと言う人だな。私は単に、完璧などあり得ないこの世の中に対し、自己矛盾をうまく飼い慣らしているだけなのだよ。 |
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