Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


アンダードッグ効果VSバンドワゴン効果
2009年8月29日 19:24

 先日飲みに行った際、友人が選挙に行こうかどうか迷っているという、血迷ったたわごとをほざいていたので、なぜか聞いてみると、「やっぱ(民主党の)勝たせ過ぎは良くないと思う」などと、たわけたことをほざいていたが(それならば比例で少数野党に投票すれば良い)、合コンの出席率は高いが、選挙への投票率が低いこの友人は、単に選挙などメンドクサイことに対する言い訳を探しているだけなのだろう。

 そう、人は、例え地球の裏側で何億人の人が餓えて死のうが、自分の指を切り落とされる方が数倍も苦痛なように、現時点で自分自身の生活に対して不満がなければ、これまでの政府与党の悪政により、本当に命を落したりした人に対する想像力よりも、明日の合コンに着ていく服装の方が最大の関心事なのかもしれない。

 しかし、民主圧勝の選挙予測報道により、私の友人のように「勝たせ過ぎは良くない」と思ってしまい、これまで通り選挙権を放棄し、不利とされている政党や候補者が有利となってしまうような、“アンダードッグ効果”(負け犬効果)よりかは、政府与党に対する鬱積した嫌疑の念により、民主党へと票が集中する“バンドワゴン効果”の方が大きくなるというのが、幸いなことに大方の予想となっている。

 それどころか、ニュースで見た、海外で期日前投票をしている人へのインタビューにて、「政権交代の可能性を持った、歴史に残る珍しい選挙に参加することが出来て良かった」と語っている人もいて、これまで選挙になど行ったことが無かった人や、4年前の劇場型選挙で浮かれた訳でもないという人まで投票行動を起こす可能性が高い。

 そう、政治とは、“まつりごと”とも呼ばれるが、4年前の選挙以上に、今回は国民が“まつり”のように浮かれて投票行動に走ることだろう。

 そして、この投票行動により、プルートクラシー(金権政治家)と、それを操る富裕層に乗っ取られた我が国は、競争から共生へと、大きく舵を切るキッカケが生まれることだろう。

 もちろん楽観視できることばかりでもなく、私の友人が言うように、“勝たせ過ぎ”も良くない。そう、民主党の中にも極右思想を持った政治家や、新自由主義寄りの政治家もいるし、また、4年前の選挙の比例で復活当選した議員のように、このお祭り騒ぎに便乗して、大して政治家としての資質もない人間が政治家になってしまう可能性も高い。

 従って私は、以前から訴えているように、候補者名では、より新自由主義傾向が少ない政治家をセレクトし、比例では、少数野党への投票が非常に重要だと考えている。

 しかし、こうした私の予想に反し、これを読む人の中にも、ひょっとしたら筋金入りの保守で、「いつでもかかってこい」とばかり、軍事力を強化すべきだと考えている人もいるかもしれない。

 そんな極右思想を持った人だけでなく、いわゆる穏健派の保守の人も、私のような人間に対して、「愛国心を持つことのどこがいけないのですか?」と聞くのかもしれないが、何度でも言うように、愛国心が悪いと言っている訳ではなく、他の民族を憎まなければ自分の国への愛を確認できないというタイプの右翼の人達は、心が屈折し過ぎていると言いたいだけなのである。

 まー、数少ない右派の人達はともかく、右派政治家の冷たいイデオロギー的な政治に対してよりかは、弱者救済的で、反戦平和的な政策を多くの人が好むことに期待したいと思うが、幸いなことに、我が国の総理大臣は、ネットというバーチャルな世界に住まう右派の若者が支持者だと考え、対立する政党に対するネガティブキャンペーンを展開したり、期待していたオウンゴールを沢山決めてくれているので、大変ありがたいと言え、穏健保守の方や、無党派の方も、あまりにもひどくなった我が国の有り様を冷厳に観察し、明日30日までにしっかりと投票行動を起こして頂きたいと思う。





 ↑は、私の『えらぼーと』による政党候補者との一致度。ちなみに、自分の選挙区の候補者との一致度も分かるので、皆さんも自分と政党候補者との一致度を確認し、投票行動の参考にでもして頂きたい。




★追伸
 今回の選挙では、ついつい政治家への投票ばかりが気になってしまうが、内閣や警察や警察官僚達の横暴を許す司法により、国策裁判が横行し、冤罪をかけられた多くの人達の無念を晴らすべく、私は国民審査による裁判官全員に×印をつけた。

 皆さんも、国策捜査も冤罪も明日は我が身なので、是非、現在の裁判官に対しても選挙でNOをつきつけて頂きたいと思う。




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