| Erv's Letters index | Text by Erv Yamaguchi |
| 祝！ 東京オリンピック招致失敗 | ||
| 2009年10月3日 11:38 | ||
三宅島モーターサイクルフェスティバルという悪政が子供のたわごとに思えてしまう程の巨悪と言える、東京オリンピック招致が失敗に終わったことを、東京都民として、日本国民として、ここに祝おう。 また、資料を揃えるだけで膨大な労力を必要とする巨悪だった為、私が属す２輪業界も深く関係していた三宅島モーターサイクルフェスティバルに対して、東京オリンピック招致反対に関するエントリはこれまで少なかったが、今朝、すでに何人かの方から、お祝いのメッセージを頂き、中には、『アーブの手紙』を読むことで石原の悪政を知ったという方もいらしたので、私の稚拙な文章も、極悪な政治家を糾弾することにおいて、少なからず効果はあったのかもしれない。 ちなみに、上記の世田谷通信にあるように、今回のオリンピック招致にて、社会的弱者を切り捨てた上で投入された400億円もの血税がドブに捨てられた訳だが、今回の招致失敗により、実施予算4000億円は凍結出来る可能性が生まれたので、今後は、自民党と公明党の支持者と、Ｂ層が政治家を選ぶいつものお決まりのパターンである、「何かやってくれそう」という浅はかな理由で石原に投票した民度の低い東京都民ではなく、都議会議員選挙で明確に自民党にＮＯを突きつけた、社会的弱者に想いを寄せることが出来る民度の高い都民により、石原を退陣に導き、私を含めた東京都民の血税は、これまで切り捨てられた医療や福祉に充てるべきだと私は考えている。 もちろん、三宅島モーターサイクルフェスティバルもまた、東京オリンピック招致という悪政の縮図であり、構造は全く同じものだと言えるので、即刻中止に追い込むべきである。 ★鳩山と国内４メーカー 今回のオリンピック招致にて、石原とは距離を置いているハズの民主党の鳩山が招致のスピーチをしたことで、当然私は、石原都政に反対している者として大きな憤りを感じたが、政治家の立場に立てば、先日挨拶したばかりのオバマ夫妻などもスピーチに参加しているというのに、日本の首相だけ参加しないというのは、国際的に日本が蔑視されることを避けた政治決断だったのではないかと、現在は冷淡に分析している。 そして、三宅島モーターサイクルフェスティバルに関しても、今年からは国内４メーカーが協力するということで、小林ゆきなどは、この問題に決着がついたなどと相変わらずおめでたい大口を叩いていたが、国内メーカーも今のところ目立った宣伝も行っておらず、また、初回から協賛していたハーレー・ダビッドソン・ジャパンも、同日に富士でのハーレーのイベントと重なったことを理由にお台場プレイベントには参加せず、この日は自分達が主催するイベントを優先した。 つまり、鳩山は国際的な体裁や面目、またはバイクメーカーは、石原にガタガタ言われてイメージダウンするよりかは、とりあえず協力というスタンスを取ることで、波風立てないようにしておこうという、“面従腹背”というスタンスを取っているだけなのだと思われる。 しかし、そうは言っても、面従腹背であろうとなかろうと、協力していることには変わりがなく、バイクメーカーが協賛するバイクを三宅島に運ぶ費用は、火山の噴火で痛めつけられた、たったの2700人しか人が住まない貧しい島の予算から捻出される訳なので、メーカーや、あるいは未だこの悪政の構造を理解せず、自分達さえ楽しめればそれでいいという参加者や、この機会に売名を企む２輪業界関係者達は、自らの愚行に対して恥を知って頂きたいと思う。 ★政治への関心 ２輪業界に属す人や、これを読むごくフツーのバイク乗りの方達も、これまで政治に関してはほとんど興味がなく、知識もなかったという方が多かったと思われるが、政治家は、ひたすら社会的弱者に手を差し伸べるような、医療や福祉の充実に励んで頂き、高度経済成長期からは卒業し、すでに成熟期に入った我が国は、イベントなどで経済成長や社会的インフラの整備を推進しようなどとは考えず、イベントなどは、むしろ新自由主義者が大好きな民間に任せるべきだと私は考えている。 そして、東京でオリンピックを開催しても、三宅島でオートバイのイベントを開催しても、儲かるのは土建屋や広告代理店だけで、経済成長などせず、後には負の遺産だけが残ることに、とっとと皆さんも気付いて頂きたい。 また、土建屋、ＭＦＪ、２輪業界は、政治家と癒着しても、最終的には国際競争力から取り残されるだけで、結果的に訪れる“悪銭身に付かず”という状態を冷厳に予想し、他人の稼ぎでなく、自分で稼ぐ姿勢を貫いて、謙虚にビジネスを営んで頂きたいとも思う。 |
| ↑は、9月23日に表参道で石原が行っていた、オリンピック招致の為のパレード。かなり以前から、交通渋滞などを理由に表参道の歩行者天国は中止されていたというのに、ご都合主義よろしく、この日はパレードの為に表参道は通行止めになっていた。 また、楽器を持ったいたいけな少年少女達が、大人達の都合で演奏させられている様子が痛々しくもあった。 |
| 通行止めにより、原宿の交差点で迂回させられているクルマ達。 |
| 恐らく、東京の治安の良さをアピールしたかったのだろうが、今年の春から施行された東京都の条例にて、路上パフォーマンスが禁止されていたのだが、それでもローラーの方達は役人や警察の目を盗んで集まっていたものの、さすがにこの日だけはストリートパフォーマーもテキヤの皆さんも全くいなかった。 私はストリートパフォーマーなどの方が、よほど観光資源として東京の財産になっていると考えているが、こんな所にも石原の悪政が影響している。 そして、極めて個人的に述べさせてもらえれば、私はこれまでの人生で、オリンピックを観戦したことは１度もなく、全く興味もなかったので、オリンピックの開催などどうでも良く、それよりも、“おかみ”の人達の利権まみれの謀略により、幼少期から慣れ親しんだ地元のサブカルチャーが消滅していくことの方に強い抵抗感があった。 今回、前述のようにこれまでオリンピックを観戦したことがなかった私の目には、オリンピック招致に協力したオリンピック選手やタレント達は、石原の利権の構造も理解できないただのバカにしか映らなかったが、私以外の国民の関心が高いオリンピックと違い、多くの国民から迷惑視されている２輪業界が石原利権にすり寄り、三宅島モーターサイクルフェスティバルなどに賛同してしまう様子を国民が見れば、このイベントに参加したライダー達などは強烈なバカにしか見えなかったことだろう。 しかし、幸いにして、特にロードレースに従事している多くの人達は、公道レースなど論外という価値観を持っていたし、公道レースが開催されないことが分かった後も、三宅島モーターサイクルフェスティバルに対しては何の関心も示さなかったことで、２輪業界で生計を立てる者として、このことは不幸中の幸いだったと思う。 ★税金 会社に勤めている時ならば、所得税はお給料から勝手に引かれるので、あまり税金に関心も生まれないが、年に１度、春に税金を納めなければならない自営業者になってからは、いわゆる“勘定合って銭足らず”にならぬよう、１度に支払う税金の為に私は定期貯金をしている。 しかし、自民党議員の悪政により、オリンピック招致や三宅島モーターサイクルフェスティバルと言った、こうしたバカげたことに自分が一生懸命貯めている貯金が使われるのかと思うと、毎度怒りに震える。 そう考えると、民度を高める為には、国民全員に確定申告を義務付けるとか、いっそ税率が高い方が良いのではないかと思われるが、北欧のスカンジナビアモデルでは、税率が強烈が高い為に、国民の政治的関心も高いのではないかと、そんな風に思う今日この頃である。 最後に、これまで散々石原慎太郎やネオリベラリズム（新自由主義）傾向が高い政治家を批判してきたが、そうした政治家を選んだのは我々国民であり、政治家への批判は、実は自分達の政治的無関心さへの批判だというパラドックスもあるが、坊さんではなく、一応所得税を支払っているという方は、是非、政治にも関心を持って頂き、選挙で投票行動を取って頂きたいと切に願う。 ★追伸 坊さんは“お布施”で焼き肉食ったりキャバクラ行ったりしてんじゃねーぞ！ つーかそんな坊さんにお布施とか払うな！ |
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