Home > my Machines > my GSX-R400R > クランクケースカバー交換他(2004年8月8日)

Text by Erv Yamaguchi

前回のトミンサーキットでの2回目の走行では、
私は2度の転倒を喫してしまったが、
当初、この原因は、
1回目の走行で主に使用していた、
フロント3インチホイールから、
2度目は3.5インチホイールに交換し、
更に、フロントの突き出しを5mm多くすると共に、
イニシャルをふた目盛り多くかけたことによる、
フロント周りのセッティング変更によるものだと考えていた。
しかし、
その後にサイトで北山さんの車載カメラによる、
私の走行映像を配信したところ、
カタナバカ団のたるさんという方から、
「トミンはコースのイン側に“土”が出ていて怖いですね」
というコメントを頂き、
私はふと思い出した。
そう、トミンサーキットは、
コースの清掃といったサービスすらないので、
所々コースのイン側に土が出ている箇所があったのだが、
とにかくタイムアップを目指していた私は、
そのことに対して盲目であった…。








↑の2枚は午前中のショットで、
下の1枚は午後のショットだが、
ご覧のように、
最終コーナーのクリップ付近にも“土”が出ている箇所があり、
どうやら私はこの土を踏むことで転倒したようである。

実際、
よくよく考えてみても、
セッティングを変更していたとは言え、
私のジスペケは、
基本的には、
まるで自らパンツを脱ぐ女性のように、
キッカケさえ与えれば、
あとは私は何もしなくても良いという、
素晴らしいハンドリングのマシンであり、
私が絶大な信頼を寄せている、
ダンロップのGPR70SPも履かせているので、
走っていて転倒を予感させる不安は全くない状態であった。

思い起こせば2度の転倒は、
いかにも土を踏んでフロントから単純にスリップダウンした感じであり、
ある意味で、
私は自分の施しているセッティングに間違いはなかったことが分かり、
胸を撫で下ろした。




そうは言っても、
クランクケースカバーには穴が開いてしまった為、
この日はこのカバーを新品に交換したが、
とめているネジもルックスが汚かったので、
ついでに交換した。

ちなみに私は、
オートバイの整備という名の作業は、
腰が痛くなるし手は汚れるしで、
心底忌み嫌っているのだが、
私はワークスライダーではないので、
自分のマシンは自分で整備しなければならない。
しかし、
こうした作業に伴う苦労は、私のような草レーサーが支払うべき、
当然の会費なのだとあきらめるしかないだろう。




クランクケースカバーを交換する際、
オイルを交換するハメにもなった。

ちなみに、
私はサイトでさんざんニューテックの悪口を書いてしまったので、
ニューテック愛用者に対して謝罪の意味を込めて、
今回は“エルフ”のオイルにクラがえそうかとも思ったが、
400ccマルチのマシンに乗っている私は、
5Wという柔らかい粘度が魅力の、
使い慣れているモチュール300Vのファクトリーラインを結局使用した。




さて、
さんざん私を悩ませているエンジンのレスポンスだが、
問題の8000〜10000回転辺りのトルクの谷は、
思うにマフラーのバッフルを抜いていることが原因なのではと考えてみた。

ちなみに、
私はモータースポーツの基本は直管だという信念を持っていたので、
マフラーが到着した時点で、
パッフルなどというシロモノは即行で取り外してしまっていたのだが、
もしかしたら、
メーカーはこのバッフルを装着した状態で排気脈動を計算して、
マフラーを設計していたのかもしれない。

ともかく、
このバッフルを装着すれば、
俳圧がかかることで低中速がトルクアップすることも考えられる。

余談だが、
2002年の最終戦にて、
ブッチ切りで優勝した川島さんは、
那須mslにて、
バッフルのないマシンで走行していたら、
サーキット側からクレームが入り、
仕方がないのでバッフルを装着して走ったところ、
タイムアップしたという話を小耳にはさんだことがあるが、
私も“音の良さ”を優先するあまり、
逆にタイムダウンしていた可能性もあるかもしれない。
ちなみにトミンでは、ヘルパーの方や北山さんの話だと、
私のジスペケは相当排気音がうるさかったようだ。


 

右のようにパッフル装着後にエンジンを始動すると、
全然エンジンがレスポンスしないので、
ジェットニードルのクリップ段数をノーマルに戻すと、
6000回転からはきれいに吹け上がり、
6000回転まではアクセルを急開すると、
ストールしてしまい、
アクセル操作がシビアになるという感じになった。
また、
全体的に吹け上がりがダルな感じがしたが、
これは恐らく、
暴力的に交換した、
140番というメインジェットが濃すぎるのだろう。
しかし、
メインジェットの交換はメンドーだった為、
この日は他の作業を優先した。


 

私のジスペケは30mm突き出ししているのだが、
これはそのまま30mmハンドル位置が低くなったことを意味し、
中年になってオヤジ入ってきている私は、
走っているとコシが痛くなってしまい、
練習走行では、
コシが痛くなった時がピットイン時期という感じで、
とてもレースなど戦えるイキフン(雰囲気)ではなかった。

また、
私のジスペケは、
レーサーレプリカなので、
基本的にはアルミを多用しているのだが、
なぜかハンドルは鉄製で重かったので、
アフターパーツのアルミ製のものに“いつか”交換しようと思っていたが、
社外品は大体1万円くらいするので、
躊躇していた。

そこに運良く、
他の車種のもので、
私のフォーク径と合うアルミハンドルを入手したので、
こちらを取り付けることとした。

ちなみに、
重さはノーマルの1kgから700gになり、
300gの軽量化となったが、
アルミ製とは言え鋳物なので、根本の方が重いのが、
大幅な軽量化にならなかった理由だろう。




トップブリッジは、
ノーマルハンドルを取り付ける為のステーが飛び出ていたので、
新たなハンドルを取り付ける為に、
このステーは切り取り、
ついでにメインキーの取り付けステーなども切断した。

全く色々とメンドクセーな〜。




新しいハンドルを取り付けたところ。
ご覧のように、
グリップ位置がノーマルより高くなるので、
これで少しはコシも楽になるし、
コーナーリング中は上半身は伏せないという、
『前のりティ』のスタイルに忠実にもなれるだろう。


 

また、
前回はメインスイッチを取り外した際、
左の画像のように、
イグニッションのオンオフは、
ギボシ端子をはめたり外したりすることで行うという、
あまりお行儀の良い状態とは言えない方法をとっていたので、
レーサーライクなスイッチを入手して、
右の画像のようにこれを取り付けてみた。




また、コマケー話だが、
ノーマルだと、キャリパー取り付けボルトを外す際、
うまくメガネレンチが入らない設計となっていて、
いちいちボックスとソケットレンチを組み合わせた工具でボルトを緩めていたが、
これがメンドーだったので、
六角レンチで緩められるタイプのボルトに交換してみた。




また、
イグナイターをシートレール後部のステーに取り付けていたが、
これもあまり見栄えが良くなかったので、
バッテリーの下の辺りに移動した。


 

那須選手権の車両規則書を読むと、
カウルの無いマシンはフェンダーが必要とのことなので、
800円位で、厚さ0.75mmのPP(ポリプロピレン)板を買ってきて、
シートレールにテキトーに取り付けてみた。
実際問題として、
雨の日は役に立つだろう。

しかし、
とにかく安く上げるという感じがにじみ出ている感じだ。




それから、
現在の13T×50Tというファイナルは、
トミンサーキットではベストな感じだったが、
1回目のトミンの走行で、コースを“逆走”した際、
本来の1コーナーを逆周りで立ち上がる際は、
マシンが直立する前にシフトアップポイントがきていたので、
トミンよりもコーナーのRが大きい那須では、
恐らくファイナルはショート過ぎることが予想されたので、
段階的にファイナルをロングにできるよう、
フロント14Tとリア48Tのスプロケットを購入した。

ちなみに、
↓はスプロケットによる減速比だが、
手持ちのスプロケットを組み合わせることで、
だんだんロングにしていく予定である。

13 50 3.846153846
13 49 3.769230769
13 48 3.692307692
13 47 3.615384615
14 50 3.571428571
13 46 3.538461538
14 49 3.5




予備のフランジに新たに購入した48Tのスプロケットを取り付けたところ。
これでポン付けが楽になるだろう。


 

那須選手権の規則書では、
リアのチェーンガードは取り付ける方が“望ましい”という記述と、
“取り付けなければならない”という記述が混在しているという、
ダブルスタンダード状態になっていて、
意味がよく分からなかったが、
車検でガタガタ言われたくなかったことと、
私自身がチェーンとスプロケットの間にはさまれて、
足を落としてしまったというライダーがいるという話を聞いたことがあるので、
安全の為に、このガードを取り付けることとした。

左は、
スイングアームに直接タップを立てたところ。
右はアルミのアングル材と、
レギュレーションにある2mm厚をクリアするプラスチック製の板で自作したガード。




こんな感じで取り付けてみたが、
私はこの作業をしながら、
どうしてエントリーフィーの安い那須選手権よりも、
エントリーフィーが高かったロムシーにこだわる参加者が存在するのかがよく分かった。

ようするに、
こんなメンドーな作業は誰もやりたくねーということだ!
安全の為とは言え、
全くめんどくせーな〜!

本来、安全の為なんだから、
ノーマル状態でメーカーがこれくらいのことはやっておけよっ!(怒)




ある程度作業が終わったところで、
愛車を洗車し、
ワックスがけも行った。

なぜならば、
レーサーはきれいにしておくことが基本であると私は考えているからである。




すっかり夜になってしまい、
コシも痛くなってきたので、
この日はこれで終了とした。

さて、
日記には記述したが、
私はトミンサーキットは卒業して、
とっとと那須を走ることとしたが、
目標としている那須選手権では、
TTミドルとTT旧車というクラスの両方に参戦できるようだったが、
今年の規則書では、
TTラージとTTミドルでは、
レインタイヤの使用が認められるようになったようなので、
ワザワザスペアホイールまでゲットしている私は、
レインタイヤが使えるTTミドルクラスに参戦しようと考えている。

ちなみに、
TTミドルクラスは、
ほとんどがNSR250Rで、
想像するに、
若くて元気の良いライダーがオニのようなコーナーリングスピードで走っていそうで、
私のようなオヤジ入った中年ライダーが、
4スト車でピヨピヨ走るのは申し訳ない感じだが、
8月1日のリザルトを見てみると、
4スト車で走っているという方も少なからずいらっしゃるようだ。
という訳で、
とりあえずは4スト車の中の上位を目指すべく、
頑張りたいと思う。


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